囲碁のルールを覚えたらぜひ気軽に近くで開催される囲碁大会に参加してみてください。
大人の囲碁大会はちょっとハードルが高いものが多いけれど子供向けの囲碁大会は9路盤や13路盤クラスがあったりして初心者でも挑戦しやすいです。
はじめはそういったクラスから挑戦して少しずつステップアップしていきます。
そしてメキメキと腕を上げた囲碁キッズたちが目標にするのが全国大会。
各地区の予選を勝ち抜いた選ばれしキッズたちだけが参加できる全国大会とは一体どのようなものなのでしょうか。
それぞれの特徴をまとめてみました。
文部科学大臣杯少年少女囲碁大会
開催時期
例年は7月末~8月初旬
2020年はオリンピックがあるため8月25日(火)26日(水)開催予定です。
開催場所
東京市ヶ谷 日本棋院会館
参加者
各都道府県小・中学生各1~4名の代表選手
特徴
一番歴史がある子供の全国大会。
私が子供のころは全国大会と言ったらこれしかありませんでした。
歴代優勝者のみならず出場者から多数のプロ棋士を輩出しています。
決勝はまるっと全部、準決勝もハイライト部分がNHKで放映され、とても注目度が高い大会です。
まさに全国の囲碁キッズ憧れの大会、キングオブ全国大会と言えるでしょう。
出場者が多く、また夏休みの家族旅行も兼ねてか応援団もものすごい数です。
会場では東京ディズニーランドのお土産袋を持った人を多数見受けられ、またこれから夢の国へ行ってきますというオーラを漂わせている方が散見されます。
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文部科学大臣杯小・中学校囲碁団体戦
開催時期
例年は7月末~8月初旬、前述の少年少女囲碁大会(個人戦)の直前に開催されます。
2020年はオリンピックがあるため8月23日(日)24日(月)開催予定です。
開催場所
東京市ヶ谷 日本棋院会館
参加者
各都道府県小・中学校1~8校の代表校
特徴
学校単位1チーム3人の団体戦です。
この大会を目標に学校の友達に囲碁を教えたという囲碁キッズは数知れず。
普及に果たした役割は計り知れません。
都市部は出場校が多くハイレベル。予選を勝ち抜くもの大変!
ですが地区によっては3人揃えるのもままならず、三将はとりあえずルールを覚えただけ、みたいな状況で予選なしで全国出場を果たせてしまえるところもあります。
よって出場校のレベル、選手の棋力の差はかなり大きいです。
ですが和気あいあいと、おそろいのTシャツなんか着たりして団体戦ならではの雰囲気を味わえます。
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くらしき吉備真備杯こども棋聖戦
開催時期
12月第2週か第3週の土日が多いですが、第8回大会は水害のため1月に開催されました。
開催場所
岡山県倉敷市。
2017年第7回大会まで倉敷市真備町にあるマービーふれあいセンターで開催されていましたが、2018年7月の西日本豪雨により真備町が大きな被害を受けたため、数年間は倉敷市中心部の会場で開催されることになっています。
参加者
各都道府県代表選手に選ばれた小学校低学年の部48名、高学年の部48名
特徴
岡山県で開催される全国大会。
首都圏の子や、東京の全国大会に飽きた(?)常連の子供たちにとってはうれしい地方開催です。
最大の特徴は低学年と高学年でわかれていること。
低学年の子供たちにとっては活躍のチャンスが増えます。
2019年で第9回と歴史は浅い大会ですがこの大会出身のプロ棋士も少しずつ出てきました。
近年はこの大会の低学年の部で活躍したのち日本棋院ないし関西棋院の院生になるという話をよく聞きます。
一昔前より3歳前後院生になる年齢が若くなっている印象です。
東京の全国大会ではディズニーランドに行く選手が多いですが、こども棋聖戦の選手たちはちょっと足を延ばして広島県の因島にある本因坊秀策記念館に行く子が多いです。
このことからもガチ度が高いことがわかるかと思います。
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花まる学習会杯ジュニア本因坊戦
開催時期
3月第3週の土日
開催場所
東京千代田区 毎日ホール
参加者
全国10地区22大会から代表32名を選出します。
特徴
中学生以下の日本一を決める全国大会です。
子供向けの大会としては一番レベルが高いと言えるでしょう。
他の全国大会は各都道府県から代表選手が選ばれますが、ジュニア本因坊戦は全国の小中学生のうちたった32名しか参加できません。
小学生と中学生併せて32名です!←大事なことなので2回言いました。
選手の数が少ないこともあって運営の対応も何かにつけ手厚いです。
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ボンド杯争奪全日本こども囲碁チャンピオン戦
開催時期
3月最終週の平日二日間
開催場所
京都市 聖護院御殿荘
参加者
全国18地区、地区大会において出場資格を得た中学生23名と小学生以下23人の46名と推薦枠各1名の合計48名。
特徴
運が良ければ桜の季節に京都にいけます。
京都は桜の名所が多いですが会場の聖護院御殿荘の桜もきれいでテンション上がります。
というか桜がなくったって京都ってだけでテンション上がります。
この大会は中学生チャンピオン戦と小学生チャンピオン戦に分かれて競技します。
とはいえ会場は同じですので、中学生も小学生も関係なく仲良くしています。
試合会場である聖護院御殿荘に宿泊する選手が多く、夜は交流戦が行われます。
また東京の全国大会ではディズニーランド、こども棋聖戦では因島の本因坊秀策記念館に行く選手が多いですが、こどもチャンピオン戦では歴代本因坊のお墓がある寂光寺に墓参りに行く選手が多いです。
ガチオブガチですね。
どうかみんなにご利益がありますようにと祈るばかりです。
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まとめ
8月の少年少女、12月のこども棋聖戦、3月のジュニア本因坊戦、こどもチャンピオン戦と4大会フル出場の選手もけっこういて、そういう子たちを中心に友達の輪が広がります。
大会で仲良くなって普段はネット対局で交流している子もけっこういるようです。
囲碁をする子供たちは本当にみんな仲が良いです。
試合では戦う相手だけど、共通の趣味を持った仲間、同じ志に向かってがんばっている同志という思いがあるのだと思います。
全国大会に出場することは誰にでもできることではありませんが、それに向かって努力すること自体に大きな意義があると思います。
はじめは誰もが初心者ですが、ステップアップしていった先には全国大会という大きな舞台が用意されています。
囲碁だけに限りませんが、子供たちには目標に向かってがんばることの大切さを知り、ぜひ自分の力を伸ばしていってほしいと思います。